
著者:安田菜津紀
版元:ヘウレーカ
判型など:四六判、216P
フォトジャーナリスト安田菜津紀がつづる、自身のルーツをめぐる物語。
父は在日コリアン2世だった。
父の死後に知ったその事実に、著者のアイデンティティは大きく揺れ動く。
自分はいったい何人なのだろう。父はなぜ語らなかったのだろう――。
朝鮮半島からやってきた祖父母も、その子どもである父も、歳の離れた兄も、もうこの世にはいない。手がかりがほとんどないなかで、祈るような気持ちで資料を取り寄せ、わずかな痕跡をたどってかれらがかつて住んでいた地を歩き、交流のあった人の話に耳を傾ける。
その旅でしだいに見えてきた家族の在りし日の姿を胸に抱きながら、目の前の現実を取材する日々。現在と過去を往還するなかで、ときに気分が沈みそうになっても、多くの人との出会いにより、著者は自らの向かうべき道を見出していく……。
貧困、災害、難民、ヘイトクライムなどの取材を通して、人々の声を伝え続けてきた著者が、自らのルーツに向き合い、大きな気づきを得て、あらためて社会のありかたを問いかける渾身の作。
(書誌情報より)
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