縁食論 ―孤食と共食のあいだ―

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『縁食論 ―孤食と共食のあいだ―』
藤原辰史

 

ミシマ社
190mm × 130mm
192P

 

<目次>

第1章 縁食とは何か――孤食と共食のあいだ
孤食の宇宙/しわ寄せ引き受け装置/共食という袋小路/子ども食堂の「弱目的性」/ベーシックインカムと食堂/炊き出し/「縁食」という食のあり方/縁食の使用例/「かざぐるま」としての縁食
 
第2章 縁食のかたち
1 公衆食堂の小史
食をめぐる関係性の貧困/きっかけは第一次世界大戦/文化が集積する場所
2 食の囲い込み
「家族愛」という罠/囲うこと/近代家族とちゃぶ台/学食のパーテーション
3 食の脱商品化考
食べものに値段がなかったら/五つの問題を乗り越える/メカニズムを保つために捨てられる食品/食べものの特質から考える
 
第3章 縁食のながめ
1 弁当と給食の弁証法
弁当の魅力/弁当の暴力/給食の暴力/弁当と給食の弁証法
2 無料食堂試論
思考の風景/ムラサキシキブの食堂にて/飢餓と関係性/食をめぐるアイディア/有機認証のいらない有機農作物/アテネのアゴラ/インドの無料食堂
3 縁側のタバコ
おやつの時間/縁側の力/オフィシャルでもなく、プライベートでもなく/縁食の縁
 
第4章 縁食のにぎわい
1 死者と食べる
死者のおむすび/大尉の銀シャリ/中国人のトウモロコシ/死者との縁食/死者とともに食べる
2 食を聴く
せんべいの音/胎児の聴く音/こすり合う音/縁食の音
3 縁食の祭り――『ポースケ』に寄せて
言葉を飲み込む/佳枝の場合――睡眠障害者の居場所/ヨシカの場合――誰かの薄い気配/ポースケ――縁食の祭り/別れ
 
第5章 縁食の人文学
1 「もれ」について――「直耕」としての食
生命の動詞、「洩る」/昌益の「土と内臓」論/「もれ」の効用/基本的に食べものは「あまる」
2 パンデミックの孤独――「居心地のよい空間」をめぐる人文学
パンデミックが機能させないもの/ひとり親の声が示す社会の脆弱性/シングルマザーの言葉の有用性/「サードプレイス」について/「サードプレイス」はひとり親を排除するのか/アウシュヴィッツの縁食
 

<商品説明>

子ども食堂、炊き出し、町の食堂、居酒屋、縁側…
オフィシャルでも、プライベートでもなく。

 

世界人口の9人に1人が飢餓で苦しむ地球、義務教育なのに給食無料化が進まない島国。ひとりぼっちで食べる「孤食」とも、強いつながりを強制されて食べる「共食」とも異なる、「あたらしい食のかたち」を、歴史学の立場から探り、描く。
 
現代社会が抱える政治的、経済的問題を「家族や個人のがんばり」に押し付けないために。

 

<著者プロフィール>
藤原辰史(ふじはら・たつし)
1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。専門は農業史、食の思想史。2006年『ナチス・ドイツの有機農業』で日本ドイツ学会奨励賞、2013年『ナチスのキッチン』で河合隼雄学芸賞、2019年日本学術振興会賞、同年『給食の歴史』で辻静雄食文化賞、『分解の哲学』でサントリー学芸賞を受賞。『カブラの冬』『稲の大東亜共栄圏』『食べること考えること』『トラクターの世界史』『食べるとはどういうことか』ほか著書多数。



(出版社サイトより)

 

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